システムエンジニア system engineer 2005 11 24
世の中、お金で、すべて解決できるとは限らないのです。
たとえば、証券取引所や証券会社は、
システム障害を防ぐために、システムの増強や改善を考えているでしょう。
システム増強のために、多額の資金を投入すれば、
問題は、すぐ解決すると考えていませんか。
それは、大きな間違いです。
なぜかというと、システムエンジニア(SE)の人員に問題があるのです。
実は、優秀なSEほど、数が少ないのです。
現場では、その「数が少ないSE」を奪い合う状況も起きているのです。
システム開発や増強が成功するか否かは、
優秀なSEを、いかに確保するかにあります。
しかし、こうしたSEは、お金が欲しくて、システムエンジニアをやっているとは限らないのです。
職人気質の人もいれば、システムに惚れ込んでいる人など、実に、「人生、いろいろ」です。
だから、お金で、すべて解決できるとは限らないのです。
大金をつぎ込んで、システム増強をしようとしたが、集まってきたのは、平凡なSEだった。
そういう話は、よく聞きます。
優秀なSEを確保するには、「地道な努力」と「長い時間」が必要でしょう。
しかし、最近の経営者は、短期間で経営成績を向上させることばかり考えていると聞きます。
これは、優秀なSEを確保することと正反対の道です。
ともかく、世の中、お金で、すべて解決できるとは限らないし、
そういう風潮が広まっては困ります。
それは、結局、日本の国力低下につながります。
日本社会の力が落ちるからです。